こんにちは、スタッフ野田です。
「ピカソ」第5号のご紹介です。

表紙が白黒から2色刷りになりました。

発行・販売部数が増えて余裕が出てきたことが伺い知れます。

 

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ロサンゼルスクラブで一世を風靡した新関建設の広告から始まります。

テーブルをはじめとするビリヤード用品関係の販売広告ですね。
まだロサンゼルスクラブは原宿の1店舗しかなく、店舗の展開より用品の販売に力を入れようとしていたのかもしれません。

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そしていよいよ映画「ハスラー2」の紹介となります。

この第5号が発売されたのは1987年の1月頃だと思われますが、1986年末にこの映画が日本で公開されて、あの未曾有のビリヤードブームがやってきます。ピカソにとってもまさに渡りに船のタイミングだったでしょう。
しかしまだこの時点では、誰もまだそんな大ブームになるとは思ってはいなかったのではないでしょうか。

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この映画解説の中で、著者が印象深いと言っているショットがありますが、どんなショットかお分かりになりますか?
これについてはピカソ第7号でご紹介するコーナーがあります。ファールなので使えないショットなんですけどね。

「900ドルもするバラブシュカ」という記述がありますが、まともなバラブシュカだったら逆立ちしても900ドルでは買えません。

この映画の中でエディが使うバラブシュカはジョスのNo.17というモデルでした。ここはぜひ本物のバラブシュカを使って欲しかったところです。

ピカソガールのコーナー。
ピカソレディなのかピカソガールなのか?
ハスラーレディなるものの募集広告が出ています。
このコーナーは女性に人気があったのかな?

 

「CUEを持った狼たち」第2弾です。
今回はアレン・ホプキンスです。
独特の誰にも真似できないストロークで有名なプロプレーヤーです。
USオープンや世界選手権での優勝はもちろん、何度か来日して全日本選手権にも出場しています。

この号の後半の記事で紹介されていますが、14-1の決勝戦で100点撞き切りをして話題になりました。
スーパービリヤードエキスポの主催者としても知られていますね。
奥さんのドーン・ホプキンスはWPBA(アメリカ女子プロ連盟)のプロプレーヤーでした。

 

ビリヤード店舗の紹介ページです。
西麻布のスヌーカーを設置したお店が紹介されています。
でも当時は誰もが9フィートテーブルのポケットビリヤードを求めていたため、スヌーカーをやりたいと言う人はあまりいませんでした。

ビリヤードマップの東海地方編です。
スタッフ野田の地元ですが、このマップを作った時にはまだ私は関東圏に勤務していたので、いくつかのお店しか知りません。
ブームが去った後に名古屋の地元に戻ってきて、高廣ボール(後にV1)というビリヤード場をホームにしていました。

 

奥村プロのビリヤード教室のページです。
前回に続いて厚みについての解説です。
テーブルが正方形2つをくっつけた形になっていることから、レール上のポイント(ダイヤモンド)を使って的球に対する角度を知ることができるという説明です。
また、手球が的球との接線方向に向かうというのも大事なポイントです。
的球をポケットするためにカットアングルを正確につかむことは誰もが重要視していますが、手球が的球に当たった後に向かう角度(フォローアングル)のことはアバウトにしか考えない人は案外多いと思います。

実はこれは押し・引き・力加減などの要素が絡んでくるので、単純に角度だけの問題ではないのです。

ビリヤード・クイズのページです。

第1問はトリックショットの世界ですね。
第2問はちょっと図が小さくて分かりづらいですが、1番の左前方に6番、
右真横に8番が密着している状態です。
これで1番をポケットするには手球を1番のどの部分に当てれば
よいかということです。
力の伝わり方を理解していないと分からない問題です。
第3問はちょっとした知識の問題、第4問はスロウの問題です。

前号で紹介した全日本選手権の結果報告ページです。
さすが長矢さん、アーティスティックで優勝しています。
最終種目の6ボールズインワンストロークはバタフライフォーメーションとして有名です。20頁にその配置が説明されています。
14-1ラックはCUEをもった狼のコーナーで紹介されたアレン・ホプキンスが決勝で片岡プロのオープニング・セーフティから100点を撞き切って優勝!
いまでこそプロなら14-1の100点ランなど珍しくありませんが、当時は衝撃的な出来事でした。当時のスタッフ野田もこれに感銘を受けてハイランチャレンジしてみましたが、30点もとれませんでした。
同時開催の全日本スリークッションではベテランの吉原プロが優勝し、現在自由が丘の「ニュー文化」を経営されている甲斐プロが準優勝でした。
ポケットとキャロムの全日本選手権が同時に同じ場所で開催されるというのはこの時だけだったのではないでしょうか。

逸崎プロ(当時最年少プロだった!)が全日本選手権のローテーション決勝戦で決めたダブルバンク(2レール・バンクショット)が紹介されています。
実はスタッフ野田は渋谷のQ(現CUE)で行なわれたローテーションのトーナメントで逸崎プロがやはりダブルバンクでゲームボールを沈めるのを目撃したことがあります。対戦相手は当時まだアマチュアだった銘苅プロでした。外れてもセーフティになる、いわゆる「抜けセー」だったこともありますが、きっとダブルバンクを成功させる自信も少なからずあったのだと思います。

こういうショットはある日突然できるものではなく、日頃からチャンスをみて成功率が高く危険が少ない状況を判断してトライしているからこそ成功するものだと思います。
バタフライフォーメーションの配置が掲載されています。チャレンジしてみるとわかるのですが、思いのほか成功させるのが難しいショットです。
Q&Aコーナーにクッション際のショットについての質問があります。
これに対してメンタルが原因であると回答されていますが、実はクッションに密着している的球を入れるには通常のショットとは異なる対応が必要なのです。これについてはそのうちこのブログでも取り上げたいと思っています。

 

ビリヤードサークル紹介です。
ブームが始まって、ビリヤードサークルが次々に作られているようです。

読者投稿のコーナーです。
12月13日に「ハスラー2」が公開されたという記載があります。
「バキュームショット」が見たいという投稿がありますね。
スタッフ野田も是非見たいです。マンガのネタになりそうなショットです。

 

エッセイのコーナーです。
貧乏についての考察とありますが、スタッフ野田も子供時代に似たようなことをやっていました。
「鍵っ子」なんていっても今では分かる人はあまりいないでしょうか。
私も両親共働きの鍵っ子で、家に帰るとカップラーメンをすすっていました。
トイレも汲みとりだったし、空き瓶を見つけると喜んで酒屋に持って行って1本につき5円もらっていた記憶があります。5円で駄菓子屋のクジを引いて一攫千金を狙っていました。
西岸良平の世界にいたく共感する世代です。
25ページには集中力についての寄稿があります。
スタッフ野田の持論として、集中力=体力であり、体調が悪ければ集中力も低下します。筋力とはまったく関係ないはずの将棋や囲碁などで男性が女性を凌駕する原因は女性の方が頭が悪いわけではなく、長時間にわたって集中力を持続させなければならない点で体力がものをいうからだと思っています。
写真は火事で焼け残ったスヌーカーテーブルで遊んでいる様子ですが、集中力とはあまり関係ないような気が・・・

読者プレゼントのコーナーです。
ハスラー2のポスターが東宝から提供されています。
村田編集長、顔が広いですねえ。

第5号は全28ページで第4号と同じページ数でした。
表紙と裏表紙のみモノクロから2色刷りになっています。

映画「ハスラー2」によるビリヤードブームが起こりつつある中で発行された第5号ですが、まだページ数は前号と同じままです。
しかしこの後に本格的なブームがやってきてピカソも増ページにつぐ増ページとなっていきます。

近日中に第6号をご紹介します。

 

現代のビリヤード雑誌といえばコレですね。

 

ビリヤード教本は他にもいろいろございます。

 

 

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