
マイフェイバリットキューでは初登場となる、ダン・ディショウのキューです。
これはお客様から投稿いただいたもので、 ちょっと通常とは異なる仕様で製作された特別製のキューです。
ダン・ディショウの正式なブランド名は「Dishaw Custom Cues」なのですが、日本では製作者の名前であるダン・ディショウで呼ばれています。


この他に 「Dan Dishaw Handcrafted Cues」という表記がされることもあります。

ダン・ディショウはキューの他に銘木を使用したギターを製作することでも知られています。
実は彼はキュー製作以前から楽器や家具の製作・修理を手掛けていました。
ちなみに今回のキューのオーナーさんもベースギターをされるそうです。

奥にギターがありますね。
看板にはキューの修理を一番に謳っています。
近年はキューの製作より修理をメインにしている感があります。

フォアアームです。
バーズアイメイプルにココボロのハギが5本入った5剣デザインです。
バット全体の写真を見ていただくと分かるのですが、このキューはフォアアームが通常のキューよりかなり長くなっており、それに伴ってハギも長くなっています。

見事な鳥眼杢(ちょうがんもく)が出ているバーズアイメイプルが使われています。
ベニヤは外側から、黒・赤・青・黄の4枚となっています。

リングで2分割された構造になっており、グリップ巻きの無いノーラップとなっています。
リングには14金が使用されています。この特注デザインと思われる14金のリングワークはシャフト側も合わせて6か所に施されています。

非常に短いバーズアイメイプルのバットスリーブが付いています。
バットキャップにはDishawnoメーカーロゴが入っています。


真鍮製のラジアルピン仕様です。
キューに使用されているものと同じ銘木で製作されたマッチングデザインのジョイントプロテクターが付属しています。
通常のダンディショウキューにはプラスチック製のプロテクターが付いており、このような銘木製のプロテクターはこのキューが特別なものであることを示しています。

このキューは全体で19オンス弱ほどの重さで、ウェイトボルトによる重さ調整機能はなく、この重さは注文者から指定されたものと思われます。

バットキャップのロゴの他にこのような手書きサインがあることからも、このキューが特別仕様の注文品であることが分かります。

これは標準的な仕様で作られたダンディショウキューとの比較です。
全長はほとんど同じですが、フォアアーム・グリップ・バットスリーブの長さの割合が通常とは大きく異なっていることが分かります。
このような特殊な仕様のキューを1本だけ注文者の要望に沿って製作することは、大量生産メーカーではなかなか対応が難しく、少量生産のプレミアムカスタムメーカーならではのキューだと言えます。
皆さんの中にも標準的な仕様ではなくメーカーのこだわりが強く出たキューが欲しいと思われている方がいらっしゃると思います。
そんな方のためにキューショップジャパンではカスタムキューもご用意していますので、それぞれのキューに込められたメーカーの特徴やこだわりに注目してご覧頂ければと思います。