スタッフ野田です。
セーフティについて その2です。

さて、セーフティを成功させるために必要な条件として以下の3つがあります。
1.隠れている(手球を的球に直接当てられない)
2.遠い(手球と的球の間が遠く離れている)
3.撞きにくい(手球の近くに他の的球やクッションがある)

それぞれの例を挙げて説明しましょう。

代表的な隠す例は、前回ご紹介したボーニングのセーフティです。

たいていは他の的球の裏に手球あるいは的球を隠すことが多いのですが、サイドの角に隠したこの例は絶妙なセーフティで、相手のファールによりフリーボールを得ることが期待できるものです。残念ながらパインガーの見事な返しワザにしてやられましたが・・・
その後にボーニングは手球を⑨の後ろに持っていきましたが、これはあまり有効なセーフティではありません。

相手は簡単に当て返すことができるのでファールは期待できませんし、上級者ならある程度手球と的球が難しい配置になるようにコントロールできてしまいます。
ただ、この配置では他によい手段がないので仕方がなかったと思います。

 これは遠い球の例です。

⑨はクッション際にあり右上コーナーへのバンクはできませんし、上のサイドへバンクしたら手球がスクラッチすることは自明の理です
ミラクル技として、長・短・長のスリークッションバンクで下のサイドポケットを狙うことが可能で、決めれば拍手喝采ですが、勝率を上げる良い方法ではありません。
そこでセーフティにいくのですが、テーブル上には手球と⑨しかないので隠すことはほとんど不可能です。
このような配置こそ、「的球の力加減」の把握が大きな意味を持ってきます。

このように手球と⑨を遠く離す配置を作ります。
的球にかなり薄く当てるので、手球は勝手に遠くへいきますから、的球の加減に神経を配り、⑨が穴前に行ったりしないようにすれば、成功の可能性は高いです。

もうひとつ配置をご覧ください。

やはりテーブル上には手球と⑨だけの状態で、⑨はクッションに密着していてサイドポケットにバンクすることができません。
この配置では手球より的球の方を大きく動かします。
手球を⑨に厚めに当てて、⑨を遠い短クッション側に動かします。
やはり⑨が穴前に行かないようにしなければならないのですが、大きく動かすので前の例よりも加減の調節が難しいです。

これら2つの例では相手に遠くて薄いカットショットか縦バンクが残ることになりますが、それを入れられたらもう致し方ありません。
最善の方法を取っても100%勝てるとは限らないのは他の多くのスポーツやゲームと同じです。

 最後に撞きづらい例です。

ゲームはナインボールで狙う的球は①ですが、入れられるポケットがありません。
①に当てたあと手球を⑧の後ろに止めて隠す方法が考えられますが、微妙な力加減が必要です。
そこで、このようなセーフティはどうでしょう。

ストップショットで①の正面に手球を当てます。①はテーブルの左側に移動し、うまくいけば⑨の後ろに隠れます。たとえ隠れなくても①を狙うためには⑥番越しに手球を撞かなければならない難しいショットになります。
これがベストかどうかは人によると思いますが、選択肢の一つとして考慮する価値はあると思います。
有効利用できる的球がない場合、手球をクッション際に寄せるだけでも相手のショットの成功率を下げることができる場合があります。クッション際の手球は撞点が限られるので、そのショットは成功しても次の的球へのポジションを失敗させることができるかもしれません。

次回はスタッフ野田が目撃した例なども交えて、実戦でどのようにセーフティが行なわれるかなどをご紹介したいと思います。

セーフティはもちろんのこと、ビリヤードでは実際に撞いて感触を掴むことが重要です。
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