こんにちは、スタッフ野田です。
今回はなかなか見られない逸品が入荷しましたのでご紹介したいと思います。
キューメーカーの大御所、ビル・シックの1995年製のゴージャスなキューです。

ビル・シック(BILL SCHICK ORIGINALS)はルイジアナ州で1970年から製作を続けているキューメーカーの重鎮です。
オーダーして出来上がってきたキューの品質にがっかりして、「これなら自分で作った方が良いものができる!」と思い立ってキュー製作を始め、バラブシュカを分解(!)してキューの構造を調べたという逸話があります。

フォアアームです。
黒檀(おそらくアフリカン・ガブーン・エボニー)のバットに人物の彫像風のインレイが入っています。
インレイの中の線画はスクリムショウと呼ばれるもので、細い線を表面に刻んでそこに黒インクを流し込んだものです。遠洋漁業の船乗りがひまつぶしに鯨や魚の骨などに模様を刻んだのが始まりと言われています。
キュー尻のロゴマーク(タッドやジナキューなど)に同様の方法がよく使われます。

バットスリーブです。
白ムクのスリーブに直接スクリムショウが施されています。
スクリムショウというのはキュー製作とは全く別の技術なので、専門の職人に任せるキューメーカーが多いのですが、シックはこれも自分で入れています。
それにしても変わったデザインですね。カーセンブロックには意味不明のデザインが多いですが、このビル・シックもモチーフは一体何なのかという想像力をくすぐられます。

シャフトとジョイントです。
シャフトのカラーを含め、5か所のリングにすべてスクリムショウが入っています。
ジョイントピンは10山です。ちょっと小さくて見づらいですが、ジョイントピンの先端に「S」のロゴマークが入っています。初期のキューは14山でしたが、90年代以降は10山を使うことが多いですね。

知る人ぞ知るIt's Georgeのキューケースが付属しています。
このケースもすでに絶版となっている貴重品です。

所有者の方はコレクションとして大切に保管されていたため、新品と変わらないほど良い状態です。
ビル・シックは高齢ということもあり、現在は年間に数本程度しか作っていないと思われ、新品を入手することは非常に困難です。日本に入ってくることはもうほとんど無いでしょう。
この機会にぜひご検討ください。
           

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①全体 ②フォアアーム ③バットスリーブ ④ジョイント

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