こんにちは、スタッフ野田です。
羅立文(ローリーウェン)プロによる14-1解説動画その26です。
例によって1球ずつ次に何をしたいかを説明しながら撞いてもらっています。
では、早速動画をご覧いただきましょう。

前々回から3回にわたって、ブレイクボールが非常に厚くなってしまった場合をご紹介していますが、今回はさらに逆フリになってしまったという最悪ともいえる場合の対処法をご紹介します。
当然ながら手球をブレイクボールから直接ラックに当てることはできませんし、フリが少ないため長クッションからワンクッションでラックに当てることはほとんど不可能です。
この場合に有効な方法は、強い押し球で長短の2クッションでラックの底辺に手球を当てることです。
強いフォロー回転が必要なことはもちろんですが、クッションから手球がラックに向かう際のスピードを少しでも稼ぐために左ヒネリを少し入れておきます。
手球がラック底辺の右側(今回の場合、①⑧あたり)に当たって、その後に長クッションに入ってテーブル中央に向かうのが理想ですが、手球のハジキが大きすぎたりヒネリが効きすぎるとラックに当たらなくなるので、その加減をすることが難しいショットです。
また、手球が2クッションしてからラックに当たるので、多くの的球がラックから離れることは期待できません。
今回、羅プロの成功例をご紹介していますが、この前に2回トライして、いずれもブレイク後に狙える的球がなくなり失敗しています。それほど難しい配置であることを認識していただき、ブレイクできてもその後のショットがなくなってセーフティするしかなくなることを覚悟しておく必要があります。

ブレイク後の配置です。
手球は①に厚く当たって右に動き、ラックから離れました。
ラックからは⑤、⑦、⑧、⑬の4個が離れましたので、これらを使ってセカンダリーブレイクの算段をします。
考えられるのは、ほぼ真っすぐの⑬から少し引いて、⑦を左サイドに入れながらブレイクする方法と、少し右フリになっている⑦をサイドに入れて、⑤を左フリにしてブレイクする方法の2つです。
⑬は真っすぐなのですが、手球がクッション近くて引きをかけようとするとキュー尻があがってショットが難しくなることと、強いフリのついた⑦をサイドに入れることが難しいこと、さらにブレイクに成功しても手球が⑦の次にラックから浮いている⑤に当たってあまり的球が散らばらない可能性があるため、羅プロは⑤でブレイクする方法を選びました。

⑦を入れて⑤を左フリにしたところです。
次に⑤でブレイクするのですが、保険球はないので、なるべく大きく的球を散らしたいところです。
手球は⑤のあとにクラスター内の⑭に当たりますが、引きをかけると⑭へのあたりが薄くなってクラスターにあまり力が伝わらなくなる可能性があるので、羅プロは押しをかけてクラスターがしっかり割れるようにします。

⑤でブレイクしたところです。
クラスターはきれいに散りました。
狙える的球はまっすぐに近いけれど遠いコーナーに向かう⑪と、すぐ近くにあるけれど厚みが薄くて手球がどこに行ってしまうか予測が難しい⑮の2つです。
これはどちらの方が良いということはなく、プレーヤーによって選択が変わってくるものと思います。
羅プロは少し考え、ポケット出来る可能性が高い⑮を選びました。
手球は長短長の3クッションでヘッド側を回ってテーブル中央付近に止まると予想しています。

⑮を入れましたが、予想以上に手球が走って、⑩に当たって止まりました。
この配置では薄い⑩しか狙える的球がありません。⑩は非常に薄いので弱く撞くことはできず、ラックエリア付近の的球を蹴散らしていくので確実なポジションの予想は不可能です。
ですので次のポジションは運任せのショットとなるのですが、それでも手球がフットレール際に留まることのないように気を付けています。

⑩を入れたところです。
幸い⑪が見えるところに手球が止まりました。
⑪の次にどの的球を狙うかは意見が分かれるところだと思います。
羅プロは弱めの加減では手球が⑪を入れたあと⑥に当たり、残りの配置が分からなくなることを考慮して、引きの強めのショットで2クッションさせて①もしくは②にポジションしにいきます。

手球は2クッションして①を狙える位置に止まりました。
この時点でトラブルになっているクラスターは④⑨のみで、これをどうするかを考えなければなりません。
羅プロは①→⑥→⑨の順に取ることを考えました。
まずは①から少し前に出して、⑥に厚くなるようにします。

①を入れて、⑥に出したところです。
⑥の次は⑨を遠いヘッド側のコーナーに狙います。
もう的球の数が少ないので、④⑨のクラスターを処理することは急務です。
⑥を入れる際は、⑨へ厚く出すことはもちろんですが、手球がクッションから離れるようにすることも重要です。
今回は⑥がまっすぐに近かったので次に⑨を遠いコーナーに狙いますが、⑥のフリ加減によっては手球を④⑨のクラスターに当てにいくことも羅プロは考えていました。

⑥を入れて⑨へポジションしたところです。
ほぼまっすぐなので、ストップショットで次に⑧を狙います。

⑨を入れて⑧にポジションしました。
⑧も真っすぐで、ストップショットで次に⑭をサイドに狙います。

⑧をストップショットで取り、⑭もサイドにほぼ真っすぐな配置です。
このようにストップショットの連続で取り続けることができるような順番で的球を狙っていくことはランを稼ぐ大きな要素の一つです。

⑭もストップショットで取りました。
ブレイクボールは④に決めて、残りの3個を取っていきます。
まずは②、そして⑬、最後に⑫の順です。

②を入れてワンクッションで⑬に厚く出しました。
⑬は右コーナーにまっすぐな配置です。

ストップショットで⑬を入れて⑫を左フリにして、最後は短長の2クッションでブレイクボールにポジションします。

ブレイクボールに対してほぼ理想的なポジションが取れました。
⑫を右フリにして、1クッションでポジションすることを考えた方がいらっしゃるかもしれません。もちろんそれも可能なのですが、その場合は手球がブレイクボールのシュートラインを直角に近い角度で横切ることになるため、力加減の許容範囲が狭くなってしまいます。
有効なポジション範囲をグレーで示しましたが、なるべくこの範囲内の広いところを手球が通るようなコースを選ぶべきなのです。
左フリの2クッションのコースなら、ブレイクボールへの最適なフリが確保できる力加減の許容範囲が非常に広いことに注目してください。手球がこのコースを走れば、たとえヘッドライン近くまでいってしまってもブレイクボールへの右フリが保てます。
ブレイクボールへのフリは非常に重要ですので細心の注意を払うと同時に、少しでも失敗の可能性が少ない方法を考える必要があります。
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