トッパーキューです。
スタッフ野田が20年ほど前にBCA(アメリカビリヤード協会)エキスポで、ゲテモノ収集癖が出て入手したものです。
ご覧の通り異様な外観を持つキューですが、実は案外ちゃんと使えたりします。
色や形に多くのバリエーションがありました。
カタログにはそれらが掲載されています。


「Topper」は製作者の名前ではなく、キュー尻のロゴイメージから想像するとTop Hat(山高帽)を由来として名付けられたようです。
メーカーはカリフォルニア州の南部にあったようですが、このブランドはあっという間に消えてしまいました。
しかし不思議なことに全く同じようなキューがブランド名を変えてしばらく販売が続けられていました。

この写真のキューはトッパーのブランドではありませんが、仕様がそっくりです。
もしかしたら、製造工場は同じでブランド名を変えて継続的に生産が続いているのかもしれません。

各部のクローズアップです。
ジョイントからキュー尻まで一体となっています。異なる色に染めた色板を複数重ね合わせて接着し、樹脂をしみ込ませて固めた「ダイモンド・ウッド」という材料で作られています。
ダイモンド・ウッド=Dymond Wood  「ダイヤモンド・ウッド」ではありません。おそらく染めることを意味する「dye」からきたネーミングなのではないかと思います。

キュー尻のクローズアップです。
いくら何でもこんなに大きくなくてもいいんじゃないかと思うくらい大きな尻ゴムが付いています。
Topperのロゴがよく分かります。Tを山高帽にした面白いデザインですね。

シャフトもバットと同じダイモンドウッドでできています。
ダイモンドウッドは大変重い素材で、このシャフトは150gほどあります。ちなみにバットは通常のキューよりかなり細く作られているにもかかわらず440gあり、全体で590g=約20.8オンスとなっています。

ジョイントです。
5/16-14山のフラットフェイスというちょっと珍しいジョイントが採用されています。
ジョイントピンがかなり長いですが、細身で重いために丈夫さを考えて長くしたものと思われます。

このキューを購入する際に展示品を何本か試し撞きしてみたのですが、見かけの奇抜さに似合わず、普通に使えることに驚きました。ただ、強いショットをすると不安定になり、私にはダイモンドウッド製シャフトの剛性不足があるように感じられました。
シャフトの性質がプレーに与える影響は大変大きく、自分に合ったより良いキューを求めるために、いろいろなシャフトを試してみることは決して無駄ではないと思います。
現在は優れたハイテクシャフトが色々なジョイントで供給されていますので、今持っているキューがいまひとつしっくりこないという方は、別のシャフトに変えてみてはいかがでしょうか。


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