こんにちは、スタッフ野田です。
前回に続いてクラスターを壊す際に注意しなければならない点についてです。
次に狙う的球が穴前にあるなどして確実に狙える場合はとりあえずクラスターを割りさえすれば、その後は何とかできるかもしれませんが、次に狙うべき的球がクラスターに含まれる場合は少々厄介です。
また、よく考えておかないと散らした的球が別の的球にくっついて別のクラスターを作ってしまったり、別の的球のポケットコースを妨害したりすることもあります。
今回はもそんな事も含めて説明したいと思います。

では配置図をご覧ください。
     ↓

前回と同じように、2・3番が固まっています。
1番は前回より薄くて難しい配置ですが、1番を入れながらクラスターを壊すことは十分可能です。
さて、どのように当てればよいでしょう。

では、まず確実に当てるために2・3番の中心を狙った場合から。

手球は3→2番の順に当たり、2番は長クッションに向い、3番は5番に向かって動きます。
そして手球と2番はこんな配置になります。

手球が2番よりも短クッションに近くなってしまうので、2番はバンクショットか遠いコーナーへのショットになってしまうでしょう。
動画もありますので、ご覧ください。

当たり方によっては2番が見えなくなるという最悪な状況もあり得ます。

次に2番の外側を狙った場合です。
      ↓

上手くいけば手球は長クッションに入ってテーブル中央に向かい、2番を狙うことができるでしょう。

しかしこの狙いは許容範囲がかなり狭く「空振り」の危険が大きい冒険的なショットです。
また、手球が長クッションから反射した後に再度2番にぶつかる可能性もあります。
これは成功例の動画ですが、手球が2番に再度当たりそうになっているのが分かります。

次に3番に厚めに当たった場合です。   
      ↓

3番に厚く当たるので、手球はあまり動かず、2番がポケット側に動いて3番は5番に向かって動きます。

2番は入れられますが、3番が5番に絡んで入れにくい所に止まってしまいました。

このように、せっかくクラスターを壊しても、別のクラスターができてしまうということがありますので、散らした的球の行方を考慮して、力加減を調整することが必要です。
今回の場合、力加減を少し強めにして、3番が5番にくっつかないようにすればトラブルになることはないでしょう。
ただ、強く撞くほど2番が大きく動いてしまう可能性も高くなり、こういった「的球の力加減」を事前に想定して調整することはかなり難しいです。

さて、3番の外側に薄めに当たった場合です。

2番はコンビの形で長クッションのコーナーポケット側に移動し、3番は長クッション沿いにサイドポケットの方向に向かいます。
そして残りはこう。

薄く当たるため手球が遠くなりますが、2番が穴前に残っているので問題ない配置が残るはずです。
また、薄く当たれば3番はそれほど動かず、5番にくっつくこともないでしょう。
2番が数cm動けばOKなので、力加減は弱めにします。

1番が薄くて距離があるので手球を正確にクラスターの狙ったところに当てることが難しく、このように狙っても必ず成功するとは限りませんが、大事なのはショットをする前に「こうやって当てたい」というイメージを持つことです。
これをしないでただ漫然と手球をクラスターにぶつけているだけではいつまでたってもこのようなコントロールはできないでしょう。
失敗したとしても事前のイメージがあればいったい何が悪かったのかを認識することができ、それを次に活かすことができます。

ビリヤードでは、このようにごくわずかなヒネリや力加減の違いが明暗を分けることがあることを常に肝に銘じておくことが必要です。
そしてこうした危険を察知する感覚は、多くの練習と実戦経験によって培われるのです。
プロや上級者のプレーを見る際に、どうしても難球を入れ繋ぐシュート力に目を奪われがちですが、実は一見何でもないこのようなショットが上手くできるかどうかも大変重要なのです。

DVDで一流プロの球さばきをよく注意してみると、そういったショットに気づけることがあると思います。
なかなかビリヤード場へ行けない方は、上達のためにこういった方法もお勧めです。

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