1974年からキューを作っている古参キューメーカー、リチャードブラックのキューです。
高齢のために近年はもう新作を見ることがなかなかありませんが、ビリヤード歴の古い方なら実際に見たことがある方も多いでしょう。
それほど日本でも人気と知名度があったキューで、このマイフェイバリットキューの中でも過去に何本かご紹介しています。
今回ご紹介するキューは、「ニュー・フェニックス（New Phoenix）」という名前がついているデザインで、リチャードブラックが基本デザインとして設定している12種類のデザインのうちの1つです。
フォアアームです。
グレーにステインされたメイプルに4本のハギが入っています。
ハギの部分のアップです。
種類ははっきりわかりませんが、レースウッドのようなちょっと変わった杢目が特徴的な美しい銘木がハギに使用されています。
ハギの中にはドットとラインで構成されたインレイが入っています。
このインレイデザインは、「ブラックバロン」と呼ばれるデザインのキューにも使用されています。
バットスリーブです。
珍しい黒のバットキャップが付いていますが、ニューフェニックスではこれが標準となっていたようです。
ハギと同じ種類の銘木をベースに、フォアアームと同じグレーステインのメイプルで作られた独特の形のウインドウの中に、矢羽根模様のインレイを挟んでハギの中と同じドットとラインのインレイが入っています。
なかなか凝ったデザインですね。
バットスリーブのアップです。
矢羽根模様のインレイの様子がよくわかります。
メイプルの薄板を積層にしたものを切り出してインレイ材にしています。
タッドなど、他のキューでも使われており、日本人好みのデザインだと思います。
ジョイントはステンレスのジョイントカラーが付いた、伝統的な5/16-14山のパイロテッドジョイントです。
リチャードブラックは基本的に手書きサインがフォアアームなどに入っているのですが、このキューにはありませんでした。製作時にサインを入れ忘れた可能性もありますが、現オーナーの方は中古で入手したとのことなので、以前のオーナーがリフィニッシュした際にサインが消えてしまったのではないかと思われます。
サインやロゴマークがあるかどうかはキューの価値を左右する結構大きな問題となることがあるので、リフィニッシュする際は気を付けたいですね。
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人気のブラックレーベルシリーズに、ハギ入りのBLHシリーズが加わりました。
黒檀のベースに子持ちハギを備え、ハイテクシャフトを装備した非常にコスパの高いキューです。ハギのないストレートでは物足りないという方にもご満足いただけると思います。
