こんにちは、スタッフ野田です。
一見どうしようもない配置から一発で脱出する必殺技の数々をご紹介する「不可能を可能にするショット」の第12弾です。
今回は出会い球を使ったショットをいくつかご紹介したいと思います。
出会い球(タイムショット)とは、的球を直接ポケットに向かわせるのではなく、一度動いた的球の方向を手球あるいは他の的球によって変えてポケットするというものです。
キャロムゲームでは時々お目にかかりますが、ポケットでお目にかかる機会は非常に稀です。
これは成功率が高くないということのほかに、ポケットで出会い球が使える配置になっても、
なかなかそれに気が付かないということも大きな原因だと思います。
ではまず出会い球の分かりやすい例を1つご紹介しましょう。
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ゲームはナインボールで、①さえ何とかすれば②⑨コンビで終わりという配置です。
しかし手球と①は密着して長クッションに並んでおり、長クッションの先には他の的球があって左下コーナーには①を入れることができません。
この状況を打開するために、こんなショットをすることができます。
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反対側のサイドポケット中心あたりを狙って、バンキングするくらいの力加減で撞くと、①がサイド穴前に転がってきたところでクッションから反射してきた手球が当たってポケットするというものです。
出会い球がどんなものか分かっていただけたところで次の配置図をご覧いただきましょう。
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手球と①は図のように短クッションに近い位置で密着しています。
この2個が接している方向はポケットとは大きく異なっており、スロウを使って①の方向をずらしてもポケットすることは難しいです。
さて、どうしましょう?
これは、以下のようにして①をポケットに向かわせます。
①の中心より少し右側を狙ってゆっくり撞きます。
すると①番はクッションに向かい、手球は①の右側をほぼ同じスピードで並走します。
そしてクッションに反射した①が横を走っている手球に当たってポケットに向かいます。
文章で読むと、なんだかとても成功しそうに無いように思えるかもしれませんが、ポケットのすぐ近くで手球と的球が出会うので、案外成功率が高いショットです。
次はこの配置です。
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手球と①はやはりフローズンしており、接している方向はサイドポケットにまっすぐなのですが、間に②があり、ボール半分ほどかぶっています。当然ながら①②コンビも不可能です。①を入れる方法はあるでしょうか。
これはまず実演動画をご覧いただきましょう。
見事に①がポケットしています。もちろんインチキはしていません。
狙いは①の中心よりわずかに右側で、普通の力加減で撞きます。
すると手球は①のほぼ真後ろを追走します。
そして①が②に当たってわずかに右側に動いた瞬間、背後から追走していた手球が①に当たってポケットの方向に動かします。
この出会い球は目で追えないほど一瞬のうちに行われるので、このショットを見た人の多くは、なぜ1番がポケットするのか理解できないと思います。
スローモーション動画を用意しましたので、ご覧ください。
次の配置です。
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サイドポケット前で①と⑨が図のように並んでくっついていて、このままではどうしようもないように見える配置です。
しかし⑨を狙う事のできる一撃必殺のショットがあります。
手球を①に当てて①で⑨の位置をずらしておいて、それに手球を当てて⑨をポケットするというものです。
狙いは1番の左側、厚みは約2分の1で、力加減はゆっくりでOKです。
同じことがコーナーポケット前でもできます。
原理は全く同じで、①によって動かされた⑨に手球を当ててコースを変えます。
出会い球でポケットすることは大変難しく、穴前で出会う配置のものしか成功は望めません。
従ってポケットではゲームの中でお目にかかることは滅多にありませんが、キャロムでは実用的な手段の1つとして使われています。
四つ球などのキャロムゲームで使われる出会い球の例です。
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出会い球は強烈なパワーも鋭いキュー切れも必要ありませんがタイミングを見切るのが大変難しい
ショットで、スタッフ野田も実際のゲームの中で成功させたことは数回くらいしかありません。
でも見ていて大変面白いショットなので、配置をセットして試してみてください。
ちょっと過ぎてしまいましたが、7月20日は「ビリヤードの日」です。
部屋の片隅で眠っているキューがあるという方、久しぶりにビリヤード場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介したショットを試してみるのも面白いと思います。
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是非この機会をご利用ください。