30年ほど前に製作されたアダム・キューです。
オーナーの方は結婚のためにビリヤードから遠ざかってしまい、このキューは20年も押入れの中で寝ていたそうです。
2013年頃にビリヤードを再開されたのですが、昨今はコロナウイルス騒ぎでなかなかこのキューを使う機会がないとのことで、ストレスが溜まっているのではないかとお察しします。

フォアアームです。
メイプルのバットに黒檀とメイプルの親子8剣デザインです。
全てのハギに黒と緑のマッチングカラーのベニヤが付いています。
このキュ-は当時「87シリーズ」として発売されていた中の「87-17」という型番が付いた高級モデルでした。

アダム87シリーズのカタログの一部(「87-12」以降の部分)です。
一番右がこの「87-17」モデルで、ハイエンドのキューだったことが分かります。右上に「87-17」のキュー尻部分がアップで掲載されています。
ちなみにスタッフ野田は左端の「87-12」を使っていたことがあります。
「87-17」は高価(定価13万円以上)でしたが人気が高く、よく売れていたようです。スタッフ野田の球仲間にも持っている人がいて、羨ましかったですね。
まだMezzキューは存在しない時代で、国産キューで入手が容易だったのはアダムキューと石垣キューくらいだったと思います。

バットスリーブです。
黒檀にメイプルのウインドウを入れ、その中に黒檀の変形ダイヤを入れ、さらにその中にマザーオブパールのドットとノッチドダイヤインレイが入っています。
黒檀のインレイの形が上下左右が対称形のダイヤではなく、盾のような形になっているところがちょっと変わっています。デザインした人が何をモチーフにしたのか気になるところです。
メイプルのウインドウはハギに入っているものと同じ緑色のベニヤで仕切られ、リングワークにもそれが使用されています。

ジョイントです。
この時代にアダムキューによく使用されていた、5/16-18山のフラットフェイスジョイントです。ジョイントカラーがちょっとクリーム色がかった白い樹脂製ですが、この材質も最近は高耐久樹脂に変わっているために見なくなりました。

フォアアームにはヘルムステッター(Helmstetter)の文字が入っています。
これは勿論アダム社創設の立役者である、リチャード・ヘルムステッター氏のことであり、当時の多くのアダムキューに彼の名が入っていました。海外ではヘルムステッターというブランドとしても扱われていたようです。アダムはフリオ・スタンボリーニやダイヤモンド、スタンリー・ウエストなど多くの他社ブランド製品、いわゆるOEM製品を作っていました。

アダム社は創立50周年を迎え、記念モデルとして豪華なムサシを発売しています。キューショップジャパンにも在庫がございますので、ご覧ください。

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必要な写真は以下の4点となっております。

①全体 ②フォアアーム ③バットスリーブ ④ジョイント

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