LAMBROS CUES, INC.
ボルチモアのキューメーカー、マイク・ランブロスのキューです。
彼はもともとエンジニアだったのですが、既存のキューに満足できなくて「自分ならもっといいキューが作れる!」と思ってキューメーカーになりました。同様の動機でキュー製作を始めたキューメーカーがアメリカにはたくさんいます。
彼は宣伝文句に"The Hit"を謳って性能本位のキュー製作を行ない人々に受け入れられたメーカーで、腕の立つ職人だったことは間違いありません。
フォアアームです。
ステインのかかったメイプルに黒檀の4本ハギです。
ハギの中には矢尻形とダイヤ型のインレイが配置されています。
非常にオーソドックスなものですが、良くバランスの取れたデザインと言えるでしょう。
ジョイントカラーに届きそうなほどに長いハギがランブロスの特徴の1つです。
ハギに付けられた4枚のベニヤも大変きれいです。
バットスリーブです。
黒檀にフォアアームと同様の矢尻とダイヤのインレイで構成されています。
リングはありませんが、代わりにダイヤインレイでバットスリーブの上下を装飾しています。
複雑なインレイワークではありませんが、大変洗練されたデザインだと思います。
ジョイントです。
ランブロスのトレードマークともいえる、すり鉢型のウルトラジョイントです。
当初は10山のフラットフェイスを使用していましたが、1998年にこのジョイントが開発され、ランブロスキューの標準仕様となりました。
また、ランブロスはキャロム用のキューも製作することで知られています。
ランブロスの他にシュレーガー、レイ・シュラー、デニス・ディックマンなど、キャロムキューを作るアメリカのキューメーカーはそこそこいるのですが、あまり見かけないですね。
バットキャップのロゴマークです。
1999年に製作されたキューであることがわかります。
ランブロスはジョスウエストのように年代によってこのロゴマークが変遷しています。
最初の頃はバットキャップがもっと長くてLAMBROSの文字が縦に入っていました。