COGNOSCENTI CUES
イリノイ州のシカゴ近郊でジョー・ゴールドが製作していたコグノセンティ・キューです。
「製作していた」としたのは、現在はもう製作していないためです。
製作者のジョー・ゴールドは健在(なはず)なのですが、製作への意欲を失ったのか、何年も前からキュー製作を中止しています。
高品質で独特のデザインのキューで人気を博していただけに、もっと活躍して欲しかったメーカーだと思います。
フォアアームです。
黒檀にピンクアイボリーの浮きハギを配したデザインです。
ロゴポイントと呼ばれるコグノセンティの代表的デザインの1つです。
ハギの中にはシルバーのラインが入っており、ハギとハギの間にはシルバーのスターバーストとダイヤインレイが入っています。
リングワークは特徴的な30本のステッチが入ったものがシャフト側を含めて5か所に入れられています。
グリップはオーナーさんが革巻きに変更しています。
バットスリーブです。
フォアアームと同じデザインです。複雑な形のハギであることがよく分かりますね。
このデザインはロゴポイントと呼ばれるもので、コグノセンティの代表的デザインの1つとなっています。
これはアメリカのビリヤード雑誌に掲載されていたコグノセンティの広告です。ロゴマークがこのキューのハギと同じ形をしているのがお分かりになると思います。それゆえにロゴポイントと呼ばれています。
また、中央のキューが今回のキューと同じデザインになっています。色合いもそっくりで、もしかするとこの広告で使われたキューそのものかもしれません。
これは1997年のスーパービリヤードエキスポでジョー・ゴールドがブースで展示販売していたコグノセンティ・キューの一部です。ロゴポイントの他にもファンテイル、ダブルビジョン、シセイドーなど色々なデザインのキューが並んでいました。
ジョイントです。
キューの中央部に重いものを配置することは避けるべきであるという製作ポリシーから採用されたG10ガラスエポキシ製のジョイントピンです。
このピンが採用される前の初期のコグノセンティにはチタニウム製のジョイントピンが使われていました。
G10ジョイントピンにより実際にどれだけの機能的効果があるかは使う人の判断にゆだねるとして、スタッフ野田はこのピンの最大のメリットは、キューに横方向に大きな力がかかった際にキューが折れるより先にピンが折れてくれることだと思っています。
バットが折れたら修復は難しく、修理するにしてもかなりの時間と費用が掛かります。それに対してジョイントピンを交換するだけなら、短期間・少ない費用で済みます。実際、スタッフ野田の知人でこのピンを折った人が二人います。
キューは横方向の力には弱く、床に倒しただけで折れてしまうこともあります。通常のプレーで折れることは殆どないので、使用しないときに倒さないように注意しましょう。
キューショップジャパンには、キュースタンドもいろいろあります。