こんにちは、スタッフ野田です。
キューショップジャパンの「超初心者用ビリヤード・ドリル」のページへようこそ!
このページでは、ビリヤードが上手くなりたいけれど、どんな知識が必要でどんな練習をすれば良いかが分からないという初心者の方のために、最低限必要な知識やスタッフ野田オススメの練習法などをご紹介します。 

今回は距離による厚みの違いについて説明します。
これは手球・的球・ポケットが一直線に並んでいる場合は考慮する必要はなく、角度のあるカットショットを行なう場合に考慮しなければならない内容です。

では解説を始めましょう。
カットショットを成功させるためには、手球・的球・ポケットで構成される角度を正確に認識することが重要だと思っている人もいると思います。
確かに角度を認識することはカットショットを成功させる手助けにはなりますが、角度の見方に気を付けないと失敗するケースがある・・・というのが今回のお話です。
手球と的球を結ぶ直線と、的球とポケットを結ぶ直線でカットする角度が構成され、この角度が大きくなるほど薄いカットになります。角度が0°で真っすぐ、実用的なカットできる最大角度は腕前と距離にもよりますが、70°くらいでしょう。それ以上薄くなると、的球がポケット近くにでもない限り、上級者でも成功率が大きく下がってしまいます。


この図は手球ヘッドスポット、的球センタースポットという代表的なカットの練習用配置で、距離があるために初心者には難しい配置ですが、これを練習されたという方もいらっしゃると思います。
幾何学的にこの角度を調べてみましょう。この角度は三角関数の正接(タンジェント)で調べることができます。この配置でのタンジェントの値は0.5で、角度は約27度となります。
この配置での狙いは厚み1/2と言われていますが、厚み1/2の場合にカットする角度は約30度となります。ちなみにタンジェント30度の値は0.58ほどになります。
ということは、狙う厚みは1/2より少し厚めなのかと言うと、実はそうではないのです。
摩擦によるスロウのことを以前に解説していますが、このことを覚えている方は、スロウを考慮して少し薄めにカットする必要があるから、30度くらいを狙うんだなと思ったかもしれません。
その考え自体は正しいのですが、今回取り上げているのはスロウのような物理的現象ではなく、全く別の幾何学的問題なのです。
それはこの図では手球の中心と的球の中心を結ぶラインでカットの角度が計算されていることが問題なのです。

分かりやすくするために少し誇張してありますが、この図で分かるように実際に手球が向かう方向は的球の中心ではないのです。
つまり手球と的球の中心を結ぶ線ではなく、手球と想定球(イメージボール)の中心を結ぶ線で角度を見なければならないということです。そのためにスロウがなかったとしても、狙いは少し薄めになるのです。
当然と言えば当然の話なのですが、厚みをあまりに角度の認識だけに頼りすぎていると、この落とし穴にハマることがあります。
これは手球と的球の間の距離が近くなるほど影響が大きくなり、ロングラインに沿って手球を的球に近づけるほど薄くなります。


この図は手球をロングラインに沿って的球に近づけた図ですが、厚み1/2で狙ったら(黒線方向)明らかに厚すぎることが分かります。
この配置で的球をポケットするためには、赤線方向を狙う必要があり、かなり薄いカットショットになります。
このように一直線上にある手球と的球でも、その距離によって厚みは変わってくるのです。
一般的に手球と的球は近い方がカットが簡単になるのですが、それは確実に狙った厚みに当てやすくなるためであり、あまりに近すぎると厚みが薄くなり難しくなってしまうのです。
手球と的球が極度に近くなれば直感的にこれが分かるのですが、少し離れた配置では角度を測る際に想定球の中心ではなく的球の中心を基準にしてしまうという誤りをしがちですので、慣れないうちは注意が必要です。
特に初心者の方は手球と的球が近い配置からカットショットの練習を始めると思いますので、その際にはこれを注意するようにしましょう。

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