
オメガ/DPKです。オメガ・カーセンブロックと呼ばれることもあり、起業家のエド・ボアドがマイク・ベンダーを雇って1989年に創設したブランドです。
創設後にカーセンブロックの協力が得られたことにより、ブランド名の後ろに彼のイニシャルであるDPKを加えることになりました。
その後マイク・ベンダーはアラスカに移り自身のブランド「ベンダー・キュー」を立ち上げたため、弟のマット・ベンダーが引き継いでオメガキューの製作を続けることになりました。
しかしあまり商売にうまみが無かったらしく、エド・ボアドは1996年にキューの製作を中止してしまいました。わずか7年ほどの製作期間で年間製作本数も少なかったため、なかなかお目にかかれない希少なキューのひとつと言えるでしょう。

フォアアームです。
ベンダーが得意とする「ダガー」と呼ばれる浮きハギが黒檀で5本入ったデザインです。
前回の#165でご紹介したベンダーキューと同系統のデザインです。
ハギの中には白いラインがあり、根元にオーバルのインレイが施されています。
オーバルのインレイはハギとハギの間に入れられることが多いのですが、このキューではハギの中に入れられている珍しいデザインです。

バットスリーブです。
フォアアームと同様のデザインです。
浮きハギの間にバーベルと呼ばれるラインとドットで構成されたインレイが入っており、ドットには縁取りがあるのが分かります。
スタッフ野田が「定規の目盛り」と呼んでいる特徴的なデザインのリングの様子がよくわかります。

初期のオメガはバットキャップの後部が膨らんだ「フレア」と呼ばれる形状だったのですが、傷つきやすいことから後にストレートな形状に改められました。このキューもストレートなので、後期の作品と思われます。
そしてバットキャップに入っている「DALLAS WEST」の文字がこのキューの大きな特徴です。
ダラス・ウエストはBCA(アメリカビリヤード協会)の殿堂入りしている有名なプロプレーヤーです。

彼は14-1(ストレートプール)の名手で、13歳の時にはハイラン97点を出し、14-1のUSオープンでは2回優勝しています。
全日本選手権に参加したことがあり、トリックショットも得意なプレイヤーだったので、スタッフ野田は全日本選手権の会場で彼にいくつかトリックショットを教えてもらった思い出があります。
彼のネームが入っているということは、このキューは彼のために作られたカスタムモデルなのでしょう。
キューショップジャパンではカスタムキューも扱っており、中古キューの買取・委託販売も承っております。
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