こんにちは、スタッフ野田です。

力の伝わり方 その2です。
前回のブログを読んでいただいて、力の伝わり方の基本をお分かりいただけたでしょうか。
まだの方は、前回のブログを先に読んでください。

     前回のブログはこちら


さて今回はクイズ形式で球の動きがどうなるかを考えていただこうと思います。

では、この配置をご覧ください。
      ↓

ナインボールをしていたら、このような配置になりました。
(どうやったらこんな配置になるんだという疑問にはお答えできません)
⑨を中心にして5個の的球が密着しています。
手球は図の位置から、①に当てるのですが、ポケット出来る的球はあるでしょうか。

この配置を見てすぐに正解できる方は力の伝わり方を正しく理解されているといえるでしょう。
スタッフ野田の配置図を見慣れている方なら、⑨がポケットするのだろうと思ったかもしれませんね。
実はその通りで、手球を①に当てると⑨が左下のコーナーに入るのです。

ではなぜ⑨がポケットするのか、力の伝わり方を見ていきましょう。
まず手球が①に当たり、当然ながらその力は⑨に伝わります。
次に⑨から②へ100%の力が伝わり、⑨は②との接線方向、つまり真下方向へ動こうとします。
(グレーのラインは接線を示しています)
          ↓

しかし⑨の右下に④が密着しているので、最終的に⑨は④との接線方向に動きます。
つまり⑨と④の接線方向がポケットに向いているというわけです。
        ↓

④と⑨の接線がポケットに向いているというのがこの配置のミソだったわけです。
そして⑨を入れるためには⑨から④に力が伝わるのが最後でなければなりません。もし手球を③に当てたら、力が伝わる順番は③→⑨→④→②となり、⑨は②との接線方向となる真下方向に動くことになります。

次はこの配置をご覧ください。

ナインボールをしていたら、このような配置に・・・(以下略)
図のように手球と的球が短クッションにくっついて並んでいます。
手球と①はフローズンしており、他の8個の的球同士も密着しています。
このまま①の方向に撞き出すとして、何かポケットできる的球はあるでしょうか?
的球の並びが番号順でない(⑨が変なところにある)と思われた方がいらっしゃることでしょう。
そうです、意図的にこの順番に並べているのです。
この配置で⑨をポケットできると言ったら、あなたは信じますか?
信じられないという方は、実際にやってみましょう。
やり方は簡単、普通の力加減でまっすぐ撞き出すだけです。このとき撞点中心で、①をまっすぐ②の正面に当てるようにしてください。斜めに当たると的球の列が崩れて失敗します。あとは的球がしっかり密着させてあれば成功するはずです。

では、なぜ⑨がポケットするのか解説しましょう。
ポイントは、①を撞き出したとき、手球と①は密着したまま前方に動くことはなく、手球は必ず少し隙間を置いて①を追走するということです。
まず①が②にヒットします。すると⑧は列から離れ、⑦は⑧との接線方向、つまりクッションに向かって跳ね返る動きをすることになります。
     ↓


このようにして⑦・⑧が列から離れた直後に手球が①に追突して、①・②・③・④・⑤・⑥・⑨のコンビとなり、最後尾にいる⑨がポケットするというわけです。

次にこの曲球の配置をご覧ください。
      ↓

一度に7個の的球がポケットする、7ボールズ・イン・ワンストロークです。
手球を図の位置から①の正面に当てるのですが、それぞれの的球がどのポケットに向かうか分かりますか?
なお、①と⑦の間にはわずかに隙間がありますが、⑦以外の6個の的球は密着しています。

④は左上コーナー、⑤は右上コーナー、②は下のサイド、
⑦は右上のコーナー・・・・ ここまではすぐに分かると思います。
       ↓

分かりにくいのは①、③、⑥ですね。
まず③ですが、これは上のサイドに入ります。手球から①→⑥→③と力が伝わり、③に加わった力はまず④に伝わります。④は左上のコーナーに向かい、③は右上に行こうとするのですが、そこには⑤があるので、結局⑤との接線方向である、上のサイドポケットに向かって動きます。
次に①ですが、これも上のサイドに入ります。手球にヒットされた①は⑥との接線方向、つまり右上に動きます。そして⑦に当たり、⑦との接線方向となる上のサイドに向かいます。その前にコース上を邪魔している⑥、③、⑤はすべてどいています。⑥と⑦の間にわずかな隙間があるのはこの時間差を作るためです。
では⑥はというと、これは左上のコーナーに向かいます。⑥は①からの力を受け、③との接線方向、つまり左下に動こうとします。しかしそこには②があるため、今度は②との接線方向となる左上コーナーに向かうわけです。
実際に配置して試してみてください。

最後にもうひとつクイズを出しましょう。これはちょっと難しいかも。
配置はこれです。
      ↓

①・②・③の3個の的球はそれぞれ密着しており、②・③はクッションにフローズンしています。
手球は図の位置で最初に①に当てなければならないとして、何かポケットできる的球があるでしょうか。


③をクッション沿いに走らせて図の外の遠い左コーナーにポケットできると考えた人がいるかもしれません。しかしこの配置では②が③を摩擦でクッションに押し付けるため、③はクッションから離れて行ってしまいます。短クッション沿いなら入るかもしれませんが、今回はその可能性はないと考えてください。
頭の中で考えただけではなかなか正解にたどり着くのは難しい配置です。
ショット自体は簡単で、①に少し強めの加減で薄く当てれば、①が手前のコーナーにポケットします。
       ↓

①が手球とは逆方向(手前)に動くのがちょっと意外に思われるショットですね。
信じられないという方は、実際にやってみてください。

では、なぜこうなるのか、説明しましょう。
もちろんこれには力の伝わり方の順番が大きな意味を持ちます。
的球が3個しかありませんが、その力の伝わり方は案外複雑です。
これは手球が①にヒットした瞬間の図です。
      ↓

手球からの力は図のように伝わり、①に押された②はクッションにめり込みながら③を押し出します。この時に②がクッションにめり込んだ分だけ手球と①の間に隙間ができます。(これが重要!)
次の瞬間の力の伝わり方はこうなります。
      ↓

②がクッションにめり込んでおり、手球と①の間に隙間があることにご注意ください。
抗するものがない③は左へ離れていき、②は③との接線方向、つまりクッションからほぼ垂直に跳ね返ろうとします。そしてその力を受けた①は手球に再度ぶつかります。つまり①が蹴り返されるということです。
手球は①との接線方向(左上)に動いているので、①が再衝突するまでの間にわずかに前進しています。
そして手球と①が再衝突した時には、手球と①の接線方向が手前のコーナーポケットに向いているというわけです。
      ↓

手球が①に厚く当たると蹴り返された①が手前に動けなくなるので、薄く当てる必要があります。
当てる厚みは①・②の接触する角度によって変わり、また力加減によって②のクッションへのめり込み具合が変わってきますので、①の進む方向を微調整することは大変困難です。
物理的にはポケットから遠く離れていても可能なショットなのですが、現実的にはポケットのごく近くでないと成功は望めません。
    ポケットから遠い例
       ↓

このように力が伝わる順番というのは複雑なプロセスがあることが多く、肉眼で判別することができないことも多いのです。

ナインボールやテンボールのゲームではあまり複数の的球が密着することはありませんが、14-1ゲームでは頻繁に発生し、死に球を見極めることは大変重要になってきます。
次に貴方が密着した複数の的球に直面したら、力の伝わる順序というものを考えてそれによって個々の的球が動く方向を推測してみてください。
スタッフ野田は14-1ゲームで自分の推測が正しいかどうかをよく試してみるのですが、そのたびに己の浅はかさを思い知ります。

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