こんにちは、スタッフ野田です。
キューショップジャパンの「超初心者用ビリヤード・ドリル」のページへようこそ!
このページでは、ビリヤードが上手くなりたいけれど、どんな知識が必要でどんな練習をすれば良いかが分からないという初心者の方のために、最低限必要な知識やスタッフ野田オススメの練習法などをご紹介します。
今回は撞点(どうてん)についてです。
撞点とは手球のどこにタップが接触するかを示すもので、この撞点を変えることによって手球の動きをさまざまにコントロールすることができます。
基本的な撞点としては下記の9か所があります。

①中心
手球は無回転で前進します。
②上
手球は前方回転(フォロースピン)しながら進みます。
③下
手球は逆回転(バックスピン)しながら進みます。
④左
手球は上から見て右回転(時計回り)しながら前進します。左ヒネリと呼ばれます。
⑤右
手球は上から見て左回転(反時計方向回転)しながら前進します。右ヒネリと呼ばれます。
⑥左上
手球に右回転と前方回転が加わります。
⑦右上
手球に左回転と前方回転が加わります。
⑧左下
手球に右回転と逆回転が加わります。
⑨右下
手球に左回転と逆回転が加わります。
実際には撞点は手球上に無数にあり、これらは一例にすぎません。また、上記は撞いた直後の手球の回転を示していますが、手球がテーブル上を転がっていくうちにラシャとの摩擦により回転は変わっていきます。例えば、撞点中心の場合、撞いた直後は手球が無回転で滑走しますが、その後に
前進回転(自然回転)に代わります。
現時点ではいろいろな撞点の変化によって手球の挙動が変わってくるということを知っておいてください。多くの撞点を適切に使い分けることは中・上級者でも簡単ではないのです。
初心者の方は中心が撞けるように、特に左右にズレないように練習してください。
なぜなら、撞点が中心から左右にズレると手球の進行方法が変わり、狙い通りに進まないからです。この影響は力加減が強くなるほど、そして撞点が中心から離れるほど大きくなります。
これは手球に「トビ」と「カーブ」という2つの現象が発生するためなのですが、これらについての解説は今回は省きます。
要するにどんなにストロークがまっすぐでも撞点が左右にずれると手球のコースが変わってしまうということを覚えておいてください。
慣れてくると意図的に左右を撞いて手球をコントロールできるようになるのですが、それはまだ先の話でまずは安定して中心を撞くことができるようにならなければ、色々な撞点を使い分けることはできません。
中心を撞けているかをどうやって確認するかについてですが、下記のような方法があります。

手球をフットスポットに置き、ヘッド側短クッションの中央のポイントを狙って撞きます。
正確に中心を撞けば手球は元の位置に向かって戻ってきますが、右を撞いたら右側に、左を撞けば左側に手球が反射してきます。
まずは図のグレーの範囲内に手球が戻ってくる事を目標にして、これが安定してできるようになったら範囲を次第に狭くして練習しましょう。
実際にやってみるとわかるのですが、正確にまっすぐ戻すことは大変難しく、強く撞くほど難度が上がります。それは強く撞くとわずかな撞点の違いでも手球のヒネリ(横回転)の強さが大きく変わるからです。
上記の練習では撞点に全集中してショットしますが、実際のショットでは的球の狙いに神経を集中する必要があります。そのためこの練習がうまくできたとしても的球を狙いながら正確に中心を撞けるとは限りません。
そのため、更に実践的な練習が必要となるのですが、その方法の1つをご紹介します。

この写真のように、キューの先端に付いているタップをテープでカバーします。
普通のセロテープやビニールテープでもいいのですが、なるべくメンディングテープやドラフティングテープのような粘着力が弱いものを使ってください。粘着力が強いと積層タップの層が剥がれる恐れがあります。テープのタップに接触する粘着面を指で触って粘着力を弱めてから使うと良いでしょう。
この状態でチョークを使わずに中心撞きで的球をポケットしてみてください。配置は自由にしていただいて構いません。
こうすると撞点が中心からズレるとキュー先が手球を捉えることができず滑ってしまい、「ミスキュー」と呼ばれる状態になります。ミスキューが起こると撞いた瞬間に異音がして手球が明らかに異常な挙動をするのですぐに分かります。
テープを貼らずにタップからチョークをふき取るだけでも同様のことができるのですが、ミスキューをするとタップにダメージが及ぶ恐れがありますので、テープで保護するこの方法をお勧めします。
簡単な配置から始めて、徐々に難しい配置を試してみてください。難しい配置ではミスキューが
発生することが多くなることが実感できると思います。これは難しい配置になるほど的球の狙いに集中することが必要とされ、撞点への注意力がおろそかになってしまうためです。
人間の集中力には限界があり、ショットの瞬間に自分の持っている集中力を的球の狙いと力加減と撞点にそれぞれ何%ずつ振り分けるかという問題になってきます。
状況にもよりますが、集中力の多くは狙い(的球への厚み)に多くが注がれるため、力加減と撞点のコントロールが甘くなってしまうことが多いのです。これはプレーを続けるためには的球を入れることが絶対条件であるポケットビリヤードでは致し方のないことです。
なお、少しのヒネリであれば手球のコースに与える影響はあまりないので、現時点では手球に強い横回転がかからなければOKと考えていただいて構いません。
現在ほとんどのビリヤード場では、手球の表面に点や模様が入っているドットボールと呼ばれるものが使用されており、これにより手球の回転がよくわかるようになっています。

これを利用して手球に横回転がかかっているかどうかを知ることができます。
特に手球を的球の真正面に当てるストップショットをすると横回転がかかっているかどうかがよくわかります。
どれくらい正確に中心が撞ければよいのかを文章で示すのは難しいので、動画を用意しました。
的球のほぼ正面に当てたショットです。少し手球が横回転しているのが分かります。
この力加減でこれくらいの横回転であれば、中心撞きとしてはOKの範囲内です。
同じ配置で同じくらいの力加減ですが、手球が勢いよく横回転しています。
これはわざと少し横の撞点(中心から5mmくらい右)を撞いているのですが、中心を撞くつもりでこのような横回転がかかっていたら修正が必要です。
前述の通り、強く撞くほどわずかに撞点が左右にズレるだけでも強い横回転がかかって手球のコースが変わってしまいます。
強く撞くショットはストロークが乱れやすいことの他に、このような撞点のわずかな違いによって的球が外れてしまう危険が大きくなるのです。
なお、手球が的球に斜めから当たる、つまりカットショットの場合は、手球・的球間に発生する摩擦力によって手球に「もらいヒネリ」と呼ばれる横回転がかかることがありますので、正しく中心が撞けたかどうかの判断が難しくなります。
初心者にとって最も重要な目標は狙い(的球への厚み)の感覚を掴むことであり、そのためにこのブログでは手球のコースが不安定にならないようにしつこいほど中心の撞点を撞く必要性を強調しているわけです。
通常の練習中でも常に手球に横回転がかかっているかどうかを気にかけるようにしてください。
キューショップジャパンでは手球(ドットボール)の販売も行なっています。




