オメガ/DPKキューです。
イリノイ州のシカゴ郊外で7年ほどの短期間だけ製作されていたキューです。
起業家だったエド・ボアドが出資してマイク・ベンダー(後に弟のマット・ベンダーに代わります)がオリジナルブランドとして製作したキューです。故デビッド・フォーマンがリチャード・ヘルムステッターに依頼して日本でアダムキューを製作したのと似たような経緯ですね。(規模は全く違いますが)
DPKは製作に協力してもらったカーセンブロックに敬意を表して彼のイニシャルを付け加えたものです。
ちなみにテキサス州に同名の「OMEGA CUES」というブランドがありますが、こちらのオメガとは全く別の安価なキューを主力とするメーカーです。

このキューは実はスタッフ野田がアメリカで買ってきたものなのですが、買ってきてすぐに知人に譲ってしまいました。それほど複雑なデザインのキューではないので、またいつでも手に入ると思っていたのですが、その後すぐにオメガキューの製造が中止になったことを知り愕然としたという思い出があります。

フォアアームです。
黒檀(濃い茶色のローズウッド系かも)のフォアアームにメイプルの親子6剣デザインです。
それぞれのハギには黒とメイプルのベニヤが入っています。

バットスリーブです。
こちらもメイプルと黒檀の組み合わせで、メイプルは虎斑模様が良く出ているカーリーメイプルが使用されています。
特徴的な白色のラダーリングが施されています。
オメガといえば定規の目盛のようなデザインのリングワークが有名ですが、その他にも何種類ものリングデザインがあります。

ジョイントです。
オリジナルのジョイントキャップが付属しています。
カーセンブロックの影響と思われる、細かいピッチの太い木ネジのジョイントピンが使用されています。オメガから独立したマイク・ベンダーのキューも同様のピンを使用していますが互換性はありません。

スタッフ野田はエド・ボアドのオフィスを訪れて、オメガとカーセンブロックを主体とする素晴らしい(凄まじいと言った方がよいかも)コレクションを見るとともに、なぜ短期間でオメガキューの製作を止めてしまったのか尋ねたことがあるのですが、手間がかかる割に利益が少なくて出資者としてはあまり旨味が無かったということでした。
キューメーカーというのは金儲けだけが目的ではやっていけない稼業で、名の知られた一流カスタムキューメーカーであっても豪邸住まいができるほど稼ぐということは難しいのです。キューメーカーを続けるには「良いキューを作りたい」という情熱が無ければダメなのだろうと思います。

日本にもベテラン職人の魂がこもったキューがあります。

50周年を迎えるアダム・ジャパンが誇るムサシですが、キューショップに近日中に色々なデザインのものが入荷する予定です。お楽しみに!

あなたのキューをMy Favorite Cueに掲載しませんか?

「My Favorite Cues」ページでは、皆様のお気に入りキューを紹介するページです。

自慢のマイキューをこちらのページに掲載ご希望の方は、キューショップジャパンLINEで直接写真を添付送信ください。キューショップLINEはこちら
必要な写真は以下の4点となっております。

①全体 ②フォアアーム ③バットスリーブ ④ジョイント

※写真角度などは紹介されているキューをご参照ください。
※お客様のこだわりや自慢のエピソードなどもございましたら、是非メッセージご記入をお願い致します。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事